普通の床に置くタイプのギタースタンドは意外に場所をとって邪魔になってしまいます。
ギターが1本だけならまだいいのですが、2本も3本もギターやベースを置くようになってくると、部屋が狭くなってしまってたまりません・・・。
いろいろ調べてみると、何本もギターを持っている人は壁に掛けるタイプのギタースタンドを部屋に取り付け、ギターを吊り下げて収納している人が多いようでした。
そこで今回は、おしゃれ、かつ丈夫、3本分を2000円以下で作れる壁掛けギタースタンドの具体的な方法について、写真付きで詳しく紹介していきます。
壁掛けギタースタンドの種類まとめ
まずはじめに、壁掛けスタンドにはどんな種類のものがあるのか、サーっと眺めて自分に合ったタイプを見つけ出しましょう。
シンプルな壁掛ギタースタンド
はじめに紹介するのは、最もシンプルな壁掛スタンド。
壁にギタースタンドを直接取り付けるだけなので、デザイン性に優れています。
そう言えば沢山のギターを展示している大型楽器店などではギターを壁にぶら下げているケースも少なくない。
これならば床面積を取らないだけで無く,ギター自体がインテリアのオブジェとなって見た目も良い。
出典)エレキ・ギターを壁に掛けて飾るには・・・(その1)|▼Avant Garde Station エレキギターBlog▼
2階には2つ設置。
横向きでたくさん収納できる壁掛ギタースタンド
続いて紹介するのは、壁に対して横向きにギターを掛けられるギタースタンド。
見た目はあまり良くないかもしれませんが、たくさんギターを持っているけれどもギタースタンドを取り付けられる場所が限られている場合に良いですね。
サウンドハウスで買った5つの壁掛け用スタンドを設置。
そりゃあ本当は全部正面向いている方がいいけれど、そんなに広く場所を取れないから横向きは仕方なし。
今までギタースタンドを使って床に置いてたギターやベースを壁掛けに。
メッシュを使った壁掛ギタースタンド
3つ目に紹介するのが、壁に穴あけ不要なつっぱりメッシュハンガーにギターを掛けるタイプの壁掛ギタースタンド。
ギタースタンド以外にもそれを吊り下げるためのつっぱりメッシュハンガーも必要になるため値段が高くなってしまいます。
- つっぱりメッシュハンガー;4000円程度
- 専用ギターハンガー(HERCULESなど);1500円/個
値段は高めになってしまいますが、壁に穴を空けられない賃貸住宅などに向いています。
ギタースタンドは場所を取るのでなんとか壁掛けにしたいと思っていたのですがウチのマンションは壁がALL石膏ボードで、重い壁掛けラックをつけることが出来ませんでした。
おまけに天井も石膏ボードだし、壁掛けは無理かなぁ~なんて諦めていたのですがネットで色々調べていたら、天井へつっぱりで固定出来る壁かけタイプのメタルラックを発見(☆∀☆)
早速発注してラックを組み立て、ギターハンガーを使ってギターを吊るしたらイイ感じになりました。
しかし、この方法どっかで見たことあるな~って思っていたら、楽器店なんかでもこんな感じでギターを展示してますよね。(・∀・)
床置きのギターが無くなり部屋も広く使えるし、上にある方が傷つきにくいし掃除機かける時に邪魔にならない。
もしかして床置きより埃も付きにくいのかも。
普段の練習から立奏でやってるが立ったまま直ぐ手に取って抱えやすいです。
その他ギタースタンドの導入事例
壁掛とは違いますが、ギタースタンドの導入事例として参考になるものをまとめておきます。
そんなあなたにこの「The Guitar Hanger」。
洋服タンスに、ジャケットなどと一緒にギターをしまっておけるというグッズです。
100円ショップで便利なフックをいくつか購入し、シールドやストラップも吊るせます。
下の棚にはエフェクターケースや工具などを納めることができました。
こんな感じで、壁掛ギタースタンドにもいろいろな種類があってどのタイプにしようか迷ってしまうわけなのですが、私の場合、なるべくシンプルに、おしゃれであり、そして安く作ることができるタイプにしたいというわがままな希望がありました(^^;)
そんなこんなで今回我が家に導入する壁掛ギタースタンドは、一番初めに紹介したシンプルな壁掛ギタースタンドを壁に取り付けるだけのタイプすることにしました。
ちなみに、今回購入したギタースタンドはアマゾンで「ギター 壁掛スタンド」などと検索すると出てくる1個500円程度の壁掛用スタンドです。
今現在、フォークギターとベースを所有していて、ここにエレキギターも加わる予定なので、このギタースタンドを3個購入しました。
壁掛けスタンドでよく見かける失敗事例・・・
ただ、このギタースタンドは安くてとても良いものなのですが、一点だけ注意しないといけないことがあります。
ってところでギターチェンジしようと壁を見たら…。
アチャー、壁が(@_@)。
HERCULESのギターハンガーじゃなかったら落下してましたよ(*_*)。
あぁ、またテンション下がった。
どうしてこのようなことが起こってしまうのかというと、その原因は壁掛けギタースタンドのネジを締め付けるために使う「石膏ボードアンカー」と呼ばれる部品にありました。
一般的な部屋のクロスの下地になっている石膏ボードは強度が弱くもろい材質であるため、普通のビスは十分に絞めつけることができません。
でも、このような石膏ボードアンカーを使えば、ビスが空回りせず絞めこめるようになります。
ボードアンカーで何かを取り付ける時、その破壊強度(引き抜き強度)は ボード自体の強度と同じです。
最終的にはどれだけの強度が必要なのか、を検討してボードアンカーでいいのかどうか、を判断します。
引用)石膏ボードの壁にネジで何かをとめたい場合は?|外山興業株式会社
ただし、石膏ボードアンカーにもさまざまな種類があり、私がネットで購入した1個500円程度の壁掛ギタースタンドに付属していたのは、このような安物でプラスチック製の石膏ボードアンカーだったということです。
こんなちゃっちい石膏ボードアンカーでは、3~4kgもある重たいエレキギターなどを吊り下げたりするのはまず無理でしょう。
なぜなら、壁掛ギタースタンドの場合、常に石膏ボードアンカーにずっと同じ荷重がかり続けている(静加重)わけではなく、ギターを置いたり取ったりするたびに動荷重が加わります。
例えば、ギターをドスッと壁掛ギタースタンドに吊り下げた場合(動荷重)、立て掛けて置いただけ場合(静加重)の何倍もの加重が石膏ボードにかかり、石膏ボードアンカーを打ち込んだ周りの石膏ボードが徐々にもろくなっていきます。
そして最後にはアンカーの周りの石膏ボードが壊れ、先ほどの例のようにアンカーごとギタースタンドが抜け落ちてしまうという事態に発展してしまいます。
そのような事故を避けるためにもギターなどの重量物を壁掛にするためには石膏ボードアンカーを使わないような構造にする工夫が必要になってきます。
壁掛けギタースタンドの具体的な作り方
さぁ、ここからは石膏ボードアンカーは使わずに、壁掛けギタースタンドを壁に固定していく具体的な方法について、ステップ毎に紹介していきます。
壁の中にある下地を探す
まずはじめにやるべきことは、壁の中にある木材の下地を探すことです。
基本的にビスは石膏ボードに固定するのではなく、クロスや石膏ボードの裏側に隠れている下地の木材に取り付けるようにしていきます。
ただ、この下地の木材は裏側にあるため、面から見ただけではどこに下地が入っているか分かりません。
そこで、下地探しという針の付いた道具を使って、壁に小さな穴を空けながら下地を探していきます。
下地があったらガムテープなどでどこに下地材があるのか目印を付けておきましょう。
2×4の板をビスで固定する
次に、ギタースタンドを取り付けるための2×4(ツーバイフォー)の板をビスで壁に取り付けていきます。
今回使った2×4の板の長さは6フィート(1.8m、約400円)で、90mmの長さのビスを先ほど調べた下地のあるところ(4ヵ所)に電動ドライバーで固定していきます。
このとき注意したいのが、ちゃんとこの木材が水平になっているかどうかを確かめながら2本目のビスを取り付けていくということ。
水平になってないと変な感じになってしまうので、メジャーなどで板の両端から天井までの距離を測るなどして、しっかりと水平に取り付けていきましょう。
壁掛けギタースタンドを固定する
先ほど壁に取り付けた材木に壁掛けギタースタンドを固定していきます。
まずはセンターのみ取り付けてみてから、2~3個目のギタースタンドの位置を決めていきましょう。
この写真の例でギタースタンドの間は約60cmといった感じです。
お疲れ様でした。
これで石膏ボードは使わずに、シンプルで丈夫な壁掛けギタースタンドが完成しました。
最後に一言
今回は、丈夫でおしゃれな壁掛けギター(ベース)スタンドの作り方についてお話しました。
「わざわざ木材を壁に打ち付けてから取り付けなくても、石膏ボードアンカーだけで良いんじゃない?」と思うかもしれませんが、大切なギターを吊り下げるスタンドなので少々変な力がかかってしまってもビクともしないような構造にしておく方が安心です。
木材とビスを購入するのは1000円もかかりません。
万が一、ギターが落ちてネックが折れたりしたら数万円~数十万円の出費になってしまいます。
格安の保険だと思って、少々手間ではありますがこのような丈夫な構造の壁掛けギタースタンドにしておくことをおすすめします。
それでは!