お風呂掃除で苦戦するのが、頑固な水垢(みずあか)汚れです。
だいたいの汚れは100円均一でも売っているメラミンスポンジで落ちますが、水垢だけはいくらこすっても落ちてくれず、困ってしまいます。
私の場合も、もうこの水垢汚れは一生きれいにすることができないものだと半ばあきらめかけていました。
ですが、稀にお客さんが家に泊まったりする事もあり、そのときにこんな汚い風呂場を見られるのは恥ずかしいという思いから、なんとかこの水垢をきれいに取り除くことができないものかといろいろと試行錯誤してみました。
その中で一番効果があったのが、スーパーやホームセンターなどで売られているクエン酸を水に溶かして使う方法で、あのどれだけこすっても落ちなかった頑固な水垢もきれいさっぱり取り除くことができます。
今回は、こすってもなかなか落ちない頑固なアルカリ性の水垢をきれいさっぱり取り除く方法について、クエン酸水の作り方から具体的な汚れ落としの方法まで、写真付きで詳しくお話ししていきます。
水垢の正体は水道水のカルシウム
まずは、今回取り除きたい水垢の正体について勉強していきましょう。
お風呂の水垢は、水道水の中に含まれているカルシウムです。
水道水の水分が蒸発し、その中に含まれていたカルシウムだけが残った結果、鏡などお風呂の各箇所に蓄積、固着したものがお風呂の水垢の正体です。
カルシウムは、付着したばかりの時は比較的容易に落とすことができますが、時間が経つにつれて徐々に硬くなり、落ちにくくなってしまいますので、お風呂の水垢は気が付いた時点でなるべく早くに落としてしまうことが一番のポイントとなります。
最も効果的なのは、お風呂上りに水垢が付いているところ(湯船や鏡、洗い台など)の水分をタオルでふき取ってあげるという方法です。
こうすれば、水分が蒸発することによって、その中に含まれているカルシウムなどが固着せず、さらに既に付いてしまっている水垢も少しずつ取れていきます。
この方法は、毎日風呂上りにタオルなどで気になる部分の水気を拭き取るだけという感じで、1~2週間ほど時間は必要となりますが、思っている以上に水垢を取り去ることができます。
時間はかかってもいいから、お金をかけずに水垢をきれいに取り去りたいという人は、一度この方法を試してみるといいでしょう。
その他に、「数百円程度ならお金を使ってもいいから今すぐに水垢を取りたい!」という場合は、この後に紹介する化学反応を応用するクエン酸を使った水垢の取り方を活用するといいでしょう。
カルシウム(アルカリ性)を溶かすのがクエン酸水(酸性)
ここで知っておきたいことといえば、お掃除の基本は「中和させて汚れを落とす」ということです。
今回の主役となっている水垢は、主成分がカルシウムの「アルカリ性」。
これに酸性のものと結合させることで中和し、その結合力を弱める(水垢を落としやすくする)ことが出来ます。
このような経緯から登場するのが、「酸性」のクエン酸を水に溶かしたクエン酸水です。
クエン酸は、柑橘類などにも含まれている有機化合物で、ヒドロキシ酸という酸の一種です。
レモンなどの酸っぱい味がする柑橘類の味はこのクエン酸に由来するものが多く、梅干しなどにもたくさん含まれています。
クエン酸は名前から分かるとおり酸性の性質があるため、水の中のカルシウムが固まった水垢、石鹸カスなどのアルカリ性の汚れを中和し、その結合力を弱めることによって、それらの汚れを簡単に落とせるようになります。
水垢を落とすために用意するもの
水垢を落とすために用意するものはこちらの3点。
- クエン酸水;市販のクエン酸(白い粉、100円均一やホームセンターなどで売っている)を、クエン酸:水=1:10の割合で薄めたもの。
- メラミンスポンジ;100円均一で売っているものでOK。
- ティッシュ
軽い水垢の落とし方
このレベルの軽い水垢であれば、まずクエン酸水を吹きかけて、30分ぐらい放置します。
その後、メラミンスポンジで軽くなでるようにこすりましょう。
すると、メラミンスポンジだけだと全然落ちなかった水垢でも、クエン酸を使えばこのように簡単にきれいに取り除くことが出来ます。
なお、クエン酸の洗浄効果はその濃度によって変わってきますので、このような使い方をしてもなかなか水垢が取れない場合は、クエン酸水を作る時のクエン酸の量を少し多めにしてみてください。
厚く固着した水垢の落とし方
このように厚く固着した水垢は、先ほどのようにクエン酸を吹きかけてメラミンスポンジでこするだけでは落とすことが出来ません。
そこで、湿布方式で水垢を溶かしていきます。
まずはティッシュを水垢のところに敷き、ティッシュの上からクエン酸を吹きかけます。
こうするとクエン酸水の水分が徐々に蒸発し、クエン酸の濃度が上がっていき、カルシウム分が効果的に中和されて汚れが落ちやすくなります。
そのまま2時間ぐらい放置して、ティッシュが半乾きになったらティッシュを取り除き、メラミンスポンジで軽くこすっていきます。
たったこれだけで、あれだけ悩んでいた水垢をきれいさっぱり取り除くことが出来ます。
なお、クエン酸の使い方に慣れてきたら、頑固な水垢には少しクエン酸の濃度を濃い目にしたもの(水に対するクエン酸の比率を多くする)など、試してみるのもいいと思います。
最後に一言
今回は、こすっても落ちない頑固な白い水垢の落とし方についてお話しました。
他のブログでは、クエン酸と共に重曹を使う方法も紹介されていましたが、頑固な水垢でもクエン酸+湿布方式で十分に対応できます。
「水垢」=「カルシウム」=「アルカリ性」⇒「酸性のクエン酸水で中和して溶かす」
このことを理解していれば、もう水垢で悩む必要はありません。
この方法で水垢を取り除いて、きれいなお風呂を保っていきましょう。
そんなクエン酸水を使うときに注意したいのは「鉄、大理石には使ってはいけない」ということで、クエン酸は酸性なので錆の原因にもなりますので、浴槽の素材や浴室の素材には注意し、使用後はよく洗い流す事を心がけるようにしてくださいね。
それでは!