すべての方法を試してもGmailが送れない(届かない)場合の対処法
ほとんどのケースでは、この記事で紹介している対処法でGmailを正常に送受信することができるようになります。
ただし、稀にどうしてもGmailが送れない、または送ったはずのメールが何処かに消えていってしまったということも発生することも確かです。
送信側、受信側が気をつけてもなんともならないことがあります。メールは確実に相手に届くものではありませんが、実際にどれぐらいのメールが途中で消えてしまうのか研究結果が発表されました。
研究を行ったのはマイクロソフト・リサーチとカリフォルニア大学バークレー校の研究者。研究結果によると、送信メールの0.71%~1.02%が静かに消えてしまっています。エラーにもならず送信者にはまったく分かりません。メール消失の原因は、メールが中継されるさまざまなサーバーで実施されるスパムフィルターにあります。
では、一体どのようなメールがスパムフィルタによって自動的に削除されてしまうのでしょうか。
スパムフィルターはいろいろなやり方で行われています。
ブラックリストフィルタ
ブラックリストに掲載されているIPアドレスからのメールを通しません。ホワイトリストフィルタ
ブラックリストフィルタの反対でホワイトリストに登録されたIPアドレス以外のメールを通しません。実験で使われたメールは様々なシステムから送られましたので、中継で使われたSMTPサーバーのIPアドレスがブラックリストに載っているケースもあれば、反対にホワイトリストに載っていないケースも出てきます。そういったことからメールが失われてしまったようです。この場合は次のテキストフィルタ以前にメールが消えてしまいます。
テキストフィルタはメールのヘッダーや内容に特定の語句がないかどうか探し、あればメールを通さないようにします。
通常はアダルトや出会い系、暴力的な語句があればフィルターではじかれますが、実験結果ではエンロン、株、ビジネスの提案という語句もスパムと認識される率が高くなっていました。
他にはベイジアンフィルタというのもあります。これはスパムメールの特徴を確率統計的な手法を用いて分析して通さない手法で、サンダバードやユードラ、ベッキーなどのメールソフトに搭載されています。
日本においても、このようなメール消失が2008年頃から増え始めたようです。
通常メールアドレスが違っていると、エラーメッセージが返ってくるものですが、それも無いという。そんな状況が、2008年度~あたりから増え始め、2011年頃から特に急増してます。
というのも、2008年頃に「特定電子メール法改定」が行われ、メールプロバイダー、サーバー側が「迷惑メールだと思われる」メールを受信拒否(消滅)させる事が合法、可能になった為です。法改定により、一時期迷惑メールは激減しましたが、今度は迷惑メール業者も巧妙に「迷惑じゃないメール」になりすましを行うようになり、イタチごっことなってしまいました。その過程で、巧妙な迷惑メールを退治する為には、どうしてもスパムメール判定が一部誤認してしまう事が出てきてしまっております。
ただし、このような迷惑メール対策によるメール消失は、広告メールなどの一斉大量送信されるものに多いため、一般のGmailユーザーに適用される場合は少ないと考えられます。
一般ユーザーでも添付ファイルにワードなどのファイルを添付して送信するような場合、上記のスパムフィルタに引っかかる可能性が高くなるようなので、その事を知っておきましょう。
消失率が少し上がるのがワード(doc)のファイルを添付した時で、1.68%~2.36%となります。一番高かったのがHTML形式のメールで消失率が3.53%~4.53%とがぜん高くなりました。23通のHTMLメールを送ると、そのうちの1通は届かない計算になります。
最後に一言
今回は、【Gmail】メールが送れない(送信できない)9つの原因と対処法についてお話しました。
今回のようなメールが送れない、届かないというトラブルの原因の多くは、メールを受信する側の設定に問題があることがほとんどです。
相手がドメイン指定解除の方法を知らない場合は、送信元のメールアドレスとこの記事を印刷して渡すなりしてその設定をしてもらってください。
ですが、そのメールが届かない問題の端末(スマホ、ガラケー)を持っている人は、ドメイン指定解除を自分の力だけでは設定できず、メールが送れない、届かない問題が長期化しがちです。
最短でこの問題を解決したい場合は、メールを送信する人とメールを受信する人が同じ場所に集まって、この記事を参考にしながら二人でメールが送れる(受け取れる)状態になるまで徹底的に取り組むことをおすすめします。
なお、どうしても症状が改善しない場合は、少し手間はかかりますがショップなどで店員さんに聞いてみたり、携帯会社のお客様サポートで質問してみたりするとすんなり解決することも良くありますので、最終手段として選択肢の一つに考えておきましょう。
是非参考にしてみてください。
それでは!