これまで我が家は並べて敷いた布団(シングルサイズ+ダブルサイズ)に家族5人が川の字になって寝ていました。
ですが、最近子どもがだんだん大きく、そして寝相も悪くなってきて、私たち大人が布団の端っこに追いやられるようになってくるように・・・。
妻からも「布団が狭くて、寝返りも打てないし、ぐっすり寝られない・・・。」と言われていたので、ようやく「どうしたらいいものか?」と本腰を入れて考えるようになりました。
最初に思いついたのは、二段ベットに子どもを寝かせようということだったのですが、我が家の場合、3人の子ども達はまだ保育園児なので、二段ベットに子ども達だけで寝られるわけではなく、必ず大人も一緒に寝てあげなければなりません。
大人も一緒に寝られるようなダブルサイズの二段ベッドをいろいろ探してみたのですが、価格の安い二段ベット(5~10万円前後)はシングルサイズのものばかりで、家族5人がゆったりと寝られるようなダブルサイズのものは量産されておらず、手作りのオーダー品などをを購入しようと思うと25~35万円の出費となってしまいます・・・。
残念ながら我が家は貧乏ないので、そのような高価な物を購入することはできません・・・。
さて、どうするか?
いろいろと考えた結果、思い切って家族5人がゆったりと寝られるダブルサイズの二段ベッドをツーバイフォー(2×4)材を使って自分で作ってしまうことにしました。
DIY二段ベッドを作るのに必要な費用は約2万円で、製作期間は約2日といった感じです。
今回は、このダブルサイズのすのこ二段ベッドの作り方から、二段ベッドを作るために必要な道具などについて写真付きでステップ毎に詳しく説明していきます。
ダブルサイズの二段ベッドを作るために必要なもの
ここからは、ダブルサイズの二段ベッドを作るために必要なものについてお話していきます。
ツーバイフォー(2×4)材
二段ベッドのメインの材料となるのが、ツーバイフォー材と呼ばれる木材です。
2×材とは?
2×4材に代表される「2×材(ツーバイ材)」とは、2×4工法に使われる木材のことです。日本で古くからある工法は柱や梁などの「線」で建物を支えますが、アメリカの2×4工法では壁や床などの「面」で建物を支えます。「面」をかたち作る枠組みに2×4材が多く使われています。
この2×4材は強度があり、かつホームセンターなどで安く手に入れることができるため、DIYで2段ベッドを作るための材料にぴったりです。
ちなみに、こんかい使った2×4材はホームセンターによって価格がまちまちなので、購入する前に近所にあるホームセンターをまわって、価格調査をしておくと1~2割ぐらいは材料費を節約できるかもしれません。
今回使った2×4材はこちら。
- 2×4材 6フィート(約38×89×1820mm、348円)×60本
- 2×4材 8フィート(約38×89×2438mm、486円)×8本
※失敗分含む、4~6本(笑)
ダブルサイズの2段ベッドと言うだけあって、結構な量を使いますので、一気に購入するのではなく、必要な時に必要な分だけ購入するというスタンスでぼちぼちやっていきましょう。
コーススレッド(木用ねじ)
2×4材を組み立てていくときに使うのが、コーススレッドという木用ねじ(4.2×65mm)です。
このコーススレッドもホームセンターなどで1箱(500本)300円ぐらいで購入することができます。
今回のDIYでは約100~150本のねじを使いましたので、コーススレッドは1箱で十分です。
インパクトドライバー
先ほど紹介したコーススレッド(木用ねじ)を締め付けるために使うのがインパクトドライバーです。
私のDIYでは、基本的に安い電動ドライバー(2000円以内のもの)だけで完結するような作り方を心がけていたのですが、今回の二段ベッドではビスが長く(65mm)、締め付ける本数が多いため、普通の電動ドライバーでは耐久性が足りず、ドライバー内部で熱を持って壊れてしまう可能性があります。
ですから、インパクトドライバーという長いビスを打ち込むことができる電動工具を利用した方がいいと思います。
今後もこのような大規模の日曜大工をやっていくよていがあるのであればインパクトドライバーを購入してもいいのですが、わざわざ購入しなくても、ホームセンターのレンタル工具などを活用してもいいと思います。
ちなみに、私の近所にあるホームセンターの貸出工具なら2泊3日で300円でレンタルできましたよ。
卓上丸のこ
2×4材をカットするために使ったのが、卓上丸のこです。
ホームセンターなどで売られている2×4材はやわらかいので、手のこぎりでも切ることができますが、今回は60回以上もカットしなければなりません。
超マッチョで「そんなの楽勝だぜ!」とか、「気合で頑張ったらいいじゃん!」という人は手のこぎりで頑張っていただいて結構ですが、普通の人はこのような丸のこを利用することをおすすめします。
楽に切断できますし、きっちりと寸法通りの直角に切断することができます。
ちなみに、このような卓上丸のこもホームセンターのレンタル工具なら、2泊3日で1000円程度でレンタルすることができますよ。
その他の道具
その他に使ったものは、メジャーやマジックぐらいです。
DIY初心者なら、勢いでインパクトドライバーや卓上丸のこを買ってしまわずに、今回レンタル品を試しに使ってみてください。
今回はそれらの電動工具を存分に使うことができますから、それを参考に今後購入するかどうかを検討する方が工具代の節約になると思います。
ダブルサイズ二段ベッドの具体的な作り方
ここからは、ダブルサイズの二段ベッドの具体的な作り方についてお話していきます。
二段ベッドの一段目を組み立てる
それでは早速、一段目のベッドとなる部分を組み立てていきましょう。
一段目のベッドの完成イメージはこんな感じですので、まずはこれを目指して作業を進めていきます。
この部分を組み立てるために必要な2×4材は以下の通り。
- 2×4材 6フィート(1820mm)⇒1480mm×18本にカット(上面、横)
- 2×4材 6フィート(1820mm)⇒1400mm×2本にカット(枠、横)
- 2×4材 8フィート(2438mm)⇒2100mm×2本にカット(枠、縦)
- 2×4材 8フィート(2438mm)⇒2020mm×1本にカット(枠、中央)
まず、2100mm×2本と1400mm×2本を用意して、ベッドの枠の部分を組み立てていきます。
次に、1480mmにカットした上面の横板を35mmの隙間を作りながら組み立てていきます。
ちなみに、この段階で気がついたのですが、ベッドの裏側の中央(縦)に取り付けるはずの材料(2020mm)を組み付けるのを忘れていました。
できれば、最初の枠を作る段階で取り付けておきましょう。
こんな感じで一段目のベッドは完成です。
一段目のベッドに柱を取り付ける
次は先ほど作った一段目のベッドに柱を取り付けていきましょう。
このステップで使う材料は以下の通り。
- 2×4材の端材(切れっ端)⇒100mm×4にカット
- 2×4材 6フィート(1820mm)⇒1610mm×2にカット
- 2×4材 6フィート(1820mm)⇒1750mm×2にカット
まず、100mmにカットした2×4材を1610mmと1750mmの2×4材に取り付けておきます。
100mmの2×4材を取り付けた側を下にして柱を立て、その100mmの2×4材の上に先ほど組み立てた一段目のベッドを乗せて固定します。
お疲れ様です、これで一段目のベッド部分が完成しました。
二段目のベッドも基本的には一段目と同じような組み立て方になるのですが、二段目のベッドをしっかりと支えるために柱に少し工夫を施していきます。
二段目のベッドを組み立てる
続いては、二段目のベッドを組み立てていきましょう。
二段目のベッドを組み立てた後のイメージはこんな感じですので、この形を目指して頑張って組み立てていきましょう。
このステップで使う2×4材のサイズは以下の通り。
- 2×4材 6フィート(1820mm)⇒800mm×2にカット
- 2×4材 6フィート(1820mm)⇒1400mm×2本にカット(枠、横)
- 2×4材 8フィート(2438mm)⇒2100mm×2本にカット(枠、縦)
- 2×4材 8フィート(2438mm)⇒2020mm×1本にカット(枠、中央)
- 2×4材 6フィート(1820mm)⇒1480mm×18本にカット(上面、横)
まず、800mmにカットした2×4材を先ほど組み立てた柱4本にそれぞれ固定していきます。
このような感じで柱に重さを支えるための木材を取り付けることで、二段目のベッドの垂直荷重を木材でしっかりと支えることができるようになります。
その後、一段目と同様の組み立て方(上面の横板は後からでOK)でベットの枠のみを作り、先ほど柱に組み付けた800mmのところにその枠を置き、ねじで固定していきます。
あとは、一段目のベッドのように横板を取り付けていけば、2段目のベッドの完成です。
ようやく二段ベッドの形が見えてきましたね。
ここからも頑張っていきましょ~!
二段目の柵を組み立てる
続いては、二段目のベッドに柵(前後、奥側の三箇所)を取り付けていきます。
ここで使う材料は以下の通り。
- 2×4材 6フィート(1820mm)⇒1480mm×5本にカット(前後の柵)
- 2×4材 8フィート(2438mm)⇒2100mm×2本にカット(奥の柵)
はじめに前後(頭や足の面となる部分)に1480mmにカットした2×4材を使って、柵を作っていきます。
ここでの注意点は、柵の隙間に2×4材が丁度入る隙間(約90mm)を空けておくこと。
その部分に横面奥の柵となる木材(2100mm)をはめ込み、固定していきましょう。
さぁ、二段ベッドらしくなってきました。
後は、ベッドの手前側に階段や柵を取り付けたりしていくだけです。
二段目ベッドの階段を組み立てる
ここからは、二段ベッドの階段を組み立てて、ベッドに取り付けていきましょう。
目標となる二段ベッドの階段はこんな感じです。
ここで使う材料は以下の通り。
- 2×4材 6フィート(1820mm)⇒1424mm×2本にカット(はしごの柱)
- 2×4材 6フィート(2438mm)⇒346mm×4本(はしごの横板、これまでに出た切れっ端をそのまま流用)
まずは、はしごを組み立てていきましょう。
はしごの横板の間隔は子どもが上ることを想定して、市販されている子供用の二段ベッドが採用している寸法(210mm)としました。
はしごの横板はコーススレッドを片側に3本使用し、真ん中の一本はこんな感じで斜めから打ち込んでおくとはしごの強度が増しますので、参考まで。
はしごが出来上がったら、ベッド本体にはしごを組みつけていきます。
上側はベッドの裏からねじを打ち、下側ははしごの横から斜めにねじを打ち込みました。
さぁ、もう少しで二段ベッドが完成です。
二段目ベッドの柵(二段目、手前側)を組み立てる
ここでは、二段ベッドの二段目手前側の柵を組み立てていきます。
このステップで使う材料は以下の通り。
- 2×4材 6フィート(1820mm)⇒1560mm×2本にカット
- 2×4材 6フィート(2438mm)⇒175mm×2本(これまでに出た切れっ端をカット)
まずは、長い方の木材(1560mm)を組みつけていきましょう。
後は、短い方の木材(175mm)を使って、残りの部分の柵をねじ止めしていきます。
お疲れ様でした。
これで、ダブルサイズ二段ベッドの基本的な部分は完成です。
なかなかいい感じでしょ??
ただ、この状態で布団をしくだけでは枕元に小物をおいたりすることができないので、そのあたりについてもう少し工夫を施していくことにします。
オプション編(小物を置くための棚の設置)
ここからは妻からの要望で、寝るときに小物(めがねや時計、アロマのディフューザーなど)を置いておくための棚(一段目、二段目共)を追加設置した時の内容です。
ここで使う材料はこちら。
- 2×4材 6フィート(1820mm)⇒1300mm×1本にカット
- 2×4材 6フィート(1820mm)⇒178mm×2本にカット(切れっ端を流用してカット)
- 2×4材 6フィート(1820mm)⇒1480mm×2本にカット
一段目のベッドの棚は、まず、小さくカットした木材(178mm)を適当な高さのところで柱に固定します。
その上に、1300mmの木材と、1480mmの木材を固定すればOK。
二段目は、もう一本残っている1480mmの木材を柵の上に置いて固定するだけ。
このちょっとした小物を置いておくための棚が結構便利なので、せっかく二段ベッドを作るのであれば、ここまでやっておくことをおすすめします。
自作二段ベッドのメリット・デメリットまとめ
ここでは、今回私が作った自作ダブルサイズ二段ベッドのメリットとデメリットについてお話していきます。
費用が安く済む
二段ベッドを自作した一番の目的は、費用を安くすることができたということです。
途中、寸法を間違ってしまったりして数本木材を駄目にしてしまいましたが、結局トータルで約2万円しか使いませんでした。
そこまで費用を抑えられたのは、その辺のホームセンターに売っている単価の安い2×4材を使用したから。
この2×4材は建築資材として使われるようなもので、安価でかつ強度もあって入手しやすいので、二段ベッドを作るのに最適な材料です。
DIY初心者でも作れる簡単な構造
今回、もう一つ意識していたのが、素人が一人で簡単に組み立てられる構造にすることです。
この二段ベッドを組み立てる上で必要なDIYスキルは、木材を直角にカットすることと、それらを組み合わせてねじを締めるということだけ。
コーススレッド(木用ねじ)も一種類しか使っていません。
どうしてこんなことを考えていたのかというと、私自身がそこまで日曜大工の技術を持っておらず、そうするしかなかったからです(笑)
知恵を絞って作っていった結果、簡単に組み立てられる構造のものになったので良しとしましょう。
強度が抜群!
この二段ベッドは構造上、縦の加重はビスが受けるのではなく、きっちりと木材が受けるように設計してあります。
実際に乗ってみると分かるのですが、二段ベッドの上で飛んでも跳ねてもビクともしません。
強度不足でギシギシいうような二段ベッドでは安心して寝られませんから、二段ベッドを作るなら、強度もしっかりと確保できるようなものにしておくのがいいですね。
3段ベッドへの変更も可能
4人の子どもたちが大きくなってしまい、ダブルサイズの二段ベッドでは狭く感じてしまうようになりました。
そこで、三段目にシングルサイズのベッドを追加して、三段ベッドに作り変えてみました。
どうして三段目をシングルサイズにしたのかというと、はしごで三段目まで登ろうとすると結構な高さになってしまうため、三段目は二段目から登るという構造にしたかったからです。
三段目が少し小さくなることで、部屋が狭くなった感じ(圧迫感)はあまりありませんし、とても使い勝手はいい感じです。
このような感じで、二段ベッドから三段ベッドに簡単に改造できたりするのも、この二段ベッドのメリットだと思います。
DIY二段ベッドのデメリット
続いてはDIY二段ベッドのデメリットについてお話します。
ベッドの下に収納スペースがない
市販されている二段ベッドなどを見ていると、ベッドの下に収納スペースを設けているものがあります。
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当初、私もこのように一段目のベッドの下に収納ができる二段ベッドにしようと思ったのですが、子供がまだ小さい(5歳、3歳、1歳)ので高さを低く抑えるため、ベッド下の収納機能をなくしました。
その結果、一段目は床から226mm、二段目でも床から1160mm(ドアノブよりちょっと上という程度)というベッド面が低めの二段ベッドになっています。
子どもが小学生以上なら今回紹介した寸法を多少見直して、一段目のベッド下に収納を設けてあげても全然OKだと思います。
ベッドを分割することができない
市販されているシングルサイズの二段ベッドの多くは簡単に分割できて、シングルサイズのベッド二つとして使うことができます。
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ですが、 今回紹介したダブルサイズの二段ベッドは分割することができません。
というのも、我が家ではダブルサイズベッドを横一列に並べてしまうと、歩くスペースが全くなくなってしまうので、そのような使い方を想定していないからです。
また、ベッドを分割式にしようとすると、どうしてもその分割部の構造が複雑になってしまいますし、その部分の強度をどうやって確保するかが課題になってしまうということもありますので、それらの理由からこのダブルサイズの二段ベッドは分割できない構造になっています。
時間と労力がかかる
これはすべてのDIYに関していえることですが、とにかくこの二段ベッドを作るためには時間と労力がいります。
60回以上木材を切断しなければなりませんし、100本以上のビスを打ち込みながら、ベッドを組み立てていかなければなりません。
ただ、この費用と労力(人件費)はシーソーのような関係にあると思いますので、お金を払って市販品を購入するか、自分で作って節約するのか・・・
その辺は皆さんの懐具合と考え方次第だと思います。
ちなみに余談ですが、私的には「ちょっと難しいかもしれないけど、頑張ってみるか」って人が増えるとうれしいなぁと思っています。
よ~く見ると素人レベル(汗)
ぱっと見た感じ、おしゃれでしっかりした二段ベッドですが、細かいところをよ~く見てみると、作り方が大雑把(木材カットの仕方、仕上げ削りやニスを塗っていないなど・・・)でプロからみると明らかに素人レベルの作品です。
まぁ、この二段ベッドは売り物ではなく、家族が寝るために作ったものなので、私としてはその辺りの仕上がりについてはこれで良しとしておきますが、細部の仕上がりや使用する木材のタイプなどまでこだわる人は、やはり最初に紹介した様なプロにお願いして作ってもらう方がいいと思います。
最後に一言
今回は、【予算2万円】2×4材で作るおしゃれなダブルサイズの二段ベットについてお話しました。
ここで紹介した方法なら、素人でも簡単に、かつ費用を抑えて二段ベッドを作ることができます。
ここに記載した考え方を応用すれば、シングルサイズの二段ベットなんかも簡単に安く作ることができると思いますので、是非挑戦してみてくださいね。
それでは!