以前、我が家にはホームセンターに売られている大きな縁台とラティスを組合せて作った簡易ウッドデッキがありました。
そのウッドデッキを作った当時(約4年前)は子供がまだ小さく、この広さのウッドデッキでも家族3人で十分楽しめていました。
ですが、子供達は大きくなり、さらに家族も増えたこともあって、家族からは「ウッドデッキ狭いから、広くして~!」という要望が・・・。
「う~ん、どうやってウッドデッキを広げていこうかなぁ?」
「ウッドデッキを広げるぐらいなら、一から作ったほうが安く付くかも・・・。」
という流れで作ったのがこのウッドデッキです。
ウッドデッキのサイズは3.5m×3.5m(6畳、12㎡)、費用は約5万円(材料工具費込み)、製作期間は2日という感じでした。
業者に制作を依頼した場合の相場はおおよそ以下の通りなので、上記の方法であれば低予算で広々ウッドデッキを手に入れることができます。
- ソフトウッドの場合;約18万円/12㎡(約1.5万円/㎡)
- ハードウッドの場合;約30万円(約2.5万円/㎡)
- 樹脂製の場合;約30万円(約2.5万円/㎡)
今回は、この予算5万円で作れる広々手作りウッドデッキの具体的な作り方について、写真付きで詳しく説明していきます。
ウッドデッキを作るために必要なもの
ここからは、ウッドデッキを作るために必要な材料や工具について、詳しくお話していきます。
2×4(SPF材、12フィート)
今回のウッドデッキのメイン材料となるのが、2×4サイズのSPF材(ホワイトウッド)です。
DIYウッドデッキの天面材料として良く紹介されているのはスギ材ですが、今回は手に入りやすくて安く、かつ適度な厚み(強度)のあるSPF材の2×4を採用しました。
この2×4のSPF材をウッドデッキの天面に使用する場合、ウッドデッキの横幅を材木の長さと合わせておくと、カット回数が減るので楽チンです。
近くのホームセンターで2×4材の一番長いサイズは12フィート(3657mm、712円/本)でしたので、ウッドデッキの横幅は約3.6mにしました。
ちなみに、このサイズ(3.5m×3.5m)のウッドデッキで、12フィート2×4材を40本(約3万円)使いました。
ウッドデッキを作るの特に設計図などを描いたわけではないので、木材は必要になってから近所のホームセンターに買出しに行く(10本づつ)という方法をとっていたので、余った材料はほとんどありませんでした。
木用ねじ(ステンレス、65mm)
次に必要なものは、ウッドデッキの天面の木材を止めるために使う木用ねじです。
ネジが錆びないようにするため材質はステンレス、長さは65mmのものを300~400本程度購入しておきましょう。
インパクトドライバー(レンタル)
ウッドデッキのビス止めをするためには、電動ドライバーが必要です。
ですが、ウッドデッキを作るためには長いねじを何本も締付けていかなければならないので、安物の電動ドライバー(ドリルドライバー)だと締め付け力が足りずねじを締め付けきれない、または電動ドライバーが熱を持って壊れてしまうといったことになってしまいます。
そこでおすすめしたいのが、ホームセンターなどでレンタル(2泊3日で300円程度)できる「インパクトドライバー」です。
普通の電動ドライバー(ドリルドライバー)は回転のみの能力を持っているのですが、このインパクトドライバーは回転+打撃の二つを組み合わせてネジを締めつけるため、2×4材などでも簡単にビス止めしていくことができます。
ウッドデッキを作るためにわざわざ数万円もするインパクトドライバーを購入しなくてもいいので、ホームセンターなどのレンタル品を使いましょう。
コンクリートブロック
普通、ウッドデッキの基礎は、木材の柱を束石に乗せて構成します。
だいぶ束柱と根太ができてきました。
ウッドデッキって上の板をやるまで地道な作業がおおいんだなあ。
束石、束柱、根太、塗装、束石、束柱、根太、塗装
これの繰り返しです。出典)【ウッドデッキの基礎】|POOH別館
ですが、この束石が高価(600~700円/個)ということと、束石の上に柱などを作ったりしなければならないのが手間に感じたので、今回はコンクリートブロックを活用することにしました。
コンクリートブロックなら120円/個で買えますし、このような感じにコンクリートブロックを並べて少し低めのウッドデッキにしてしまえば、ウッドデッキの柱も作らなくて済みます。
今回使ったコンクリートブロックは約20個。
ウッドデッキを安く作りたいなら、このコンクリートブロックで基礎を作る方法をおすすめします。
外壁用コーキング材
コンクリートブロックとその上に乗せるSPF材を固定するために使うのがコーキング材(500~600円/本)です。
コーキング材とは、固まった時、弾性のあるゴム状になる接着剤のようなもので、このような専用のコーキングガン(100~200円/個)を使って使用します。
このコーキング材がウッドデッキと木材を接着してくれますので、ウッドデッキの天面とコンクリートブロックが一体化されます。
コーキングには安い一般用のシリコンコーキング(200円/本)もありますが、今回はウッドデッキということで屋外で使われる外壁用のコーキング材を選びました。
今回の規模のウッドデッキであれば、コーキング材は1本あれば十分ですので、紫外線や水に強い外壁用のコーキングとコーキングガン(約300円)を購入しておきましょう。
砂利
でこぼこな地面にコンクリートブロックをそのまま置いてしまうと、コンクリートブロックがぐらぐらしてしまいます。
そこで登場するのが砂利です。
こんな感じで砂利を敷き、その上にコンクリートブロックを置いていくことでブロックの高さ調整や水平がとりやすくなりますし、なによりブロックが安定します。
砂利は20kg(200~300円程度)を6袋ほど使いました。
水平器
先ほどコンクリートブロックの上に乗せてあった水平器も必要です。
水平器は、コンクリート単体の水平をとるために使うだけではなく、コンクリートブロック同士の水平をだすためにも使います。
このような感じで、コンクリートブロックの上に使う前のSPF材を積み、その上に水平器を乗せればブロック同士の水平をとることができます。
水平器は数百円で買えますし、今後のDIYでも活躍しますから、この際に購入しておきましょう。
木用ニス
ウッドデッキは屋外に設置されるので、設置した直後から雨などによってどんどん劣化してしまいます。
その劣化を防ぐために使うのが木用ニスです。
木用ニスには水性のものと油性のものがありますが、個人的にはDIYなら安くてにおいも少ない水性の木用ニスでいいと思います。
今回の規模のウッドデッキで、1.6Lの木用ニス(約3000円)を2缶使用しました。
刷毛とプラバケツ
木用ニスを塗るために使うのが、刷毛とプラバケツです。
水性の木用ニスは水で薄めることができるので、休憩中などはプラバケツに水を入れておいて、その中に刷毛を突っ込んでおけば、刷毛が乾いてカチカチなるのを防ぐことができます。
刷毛は幅50~70mmのものを一本(200円程度)、プラバケツも1つ(100円程度)あればOKです。
手のこぎり
木材をカットするために使うのが手のこぎりです。
今回は、なるべく木材をカットせずに済むようにウッドデッキの幅を、木材の購入時の長さに合わせた寸法にしましたが、それでも一部木材をカットしなければならないところは、このような手のこぎりを使用しました。
今回主材料に使ったSPF材はやわらかい木材ですので、数回程度なら手のこぎりでも簡単に切断することができますよ。
除草シート
ウッドデッキの下が地面丸出しだと、夏場、ウッドデッキの下が雑草だらけになり、ウッドデッキの隙間から草がぴょろっと飛び出してくるなんてことになる可能性があります。
そこで今回は、ホームセンターで売られている除草シート(幅1m×長さ50m、3000円程度)というものを使って、ウッドデッキの下面一面を覆ってしまうことにしました。
除草シートの固定は、専用の金具(セットで1000円程度)を除草シートの上から地面に打ち付けます。
この除草シートを敷いておくかどうかで、ウッドデッキの天面の隙間から出て来る雑草が生えてくるかどうかが決まってしまいますので、予算に余裕がある場合はこの除草シートをウッドデッキの下に敷いておくことをおすすめします。
DIYウッドデッキの具体的な作り方
ここからは、DIYウッドデッキの具体的な作り方についてお話していきます。
除草シートを敷く
まずはじめに行うことは、先ほど紹介した除草シートをウッドデッキを作る場所に敷いていくことです。
こんな感じで、除草シートを敷いていき、専用金具を地面に打つけていきましょう。
最終的にはこんな感じで除草シートを一面に敷いていきます。
砂利とブロックを置いていく
次は、除草シートの上のブロックを置く予定の場所に砂利を敷き、その上にブロックを乗せていきます。
ブロックを乗せたら、水平器を使ってそのブロックの水平をとっていきます。
次の段階でブロック同士の水平を取っていくので、ブロックを並べていくこの段階では完全に水平にしてなくてもOKです。
ブロックを並べ終えたら、次は使う予定のSPF材などを使ってブロック同士の水平合わせをしていきます。
ブロック同士の水平を出すコツは、一番高いブロックを基準にして、高さの低いブロックの下に砂利を足して高さを合わせていくといいと思います。
今回のウッドデッキの場合、こんな感じで基礎となるブロックを並べました。
なお、この基礎ブロックの間隔(次の根太の間隔)は、あまり広くしすぎないほうがウッドデッキの強度が上がります。
ウッドデッキの上を歩いたときにしならないようにしたいのであれば、次にお話する根太の間隔が60cm程度になるぐらいのイメージでブロックを置いていくようにするといいでしょう。
根太を組み立てる
次はウッドデッキの基礎部分となる根太の作っていきます。
まずは、根太の材料となる2×4のSPF材に木用ニスを塗って乾燥させておきます。
根太が乾燥してきたら、ブロックの上に根太とブロックを接合するためのコーキングを塗布しておきます。
その上に先ほどニスを塗っておいた根太を置いていきます。
ウッドデッキを簡単に安く作るためには、ウッドデッキの床下部分を出来る限り簡略化する必要があり、このように束柱をブロックに置き換えることで束柱が腐食するリスクを減らすと共に、組み立てを簡素化することに成功しました。
ニス塗り&ビス止めで天面を作る
次はウッドデッキの天面になる材料を取り付けていきます。
まずは先ほどと同じように、購入しておいた2×4のSPF材にニスを塗っていきましょう。
こんな感じで、ニスを塗る場所と乾燥させる場所を分けておくと、ニス塗りの作業がはかどります。
ビス止めで天面を作る
木材に塗ったニスが乾燥したら、その木材を先ほど作った根太の上に乗せ、インパクトドライバーでビスを打ち込んでいきます。
ビスは一箇所当たり二本づつ、天面の木材を根太にしっかりと足で押さえつけながら打ち込んでいくと、完成した時にがっちり安定します。
あとは、端材などを利用して、一定の間隔で隙間をあけながら木材を取り付けていきましょう。
ここで注意点が一つ。
材料費をケチるために最初の頃はウッドデッキの隙間を20mm(下の写真の左側)にしてあったのですが、それだとウッドデッキの上を歩く時に歩きにくいというクレームが入りました(妻と子どもより)ので、ウッドデッキの天面の隙間は10mm程度(下の写真の右側)がベストだと思います。
ここから先は、ひたすら①ニス塗り、②乾燥待ち、③天面取付のビス打ちの繰り返していくと、こんな感じでウッドデッキが出来上がっていきます。
これでほぼほぼウッドデッキは完成したのですが、最後に余った材料を使って吐き出し窓のところに小さなステップを付け加えました。
お疲れ様でした、これでDIYウッドデッキの完成です。
最後に一言
今回は、【予算5万円】広々おしゃれな手作りウッドデッキのDIY方法についてお話しました。
以前、縁台やラティスを組み合わせて作ったウッドデッキの予算は4万円だったということを考えると、今回の広々としたおしゃれなウッドデッキが約5万円で作れたのは大きな進歩だと思います。
この方法なら予算を抑えつつ、憧れの広々ウッドデッキを簡単に作ることができます。
また、ウッドデッキの上にオーニングを取り付ければ、夏場でも快適なウッドデッキライフを楽しむことができるようになります。
>>【格安2万円台】ウッドデッキのオーニングテントをDIY取り付けする方法
是非参考にしてみてくださいね。
それでは!